1.副業ブログは「有料」前提で検討する理由
「まずは無料で…」は手軽ですが、長期運用で自分でコントロールできる範囲が広いのは有料ブログ(独自ドメイン+レンタルサーバー)です。
無料ブログは規約や仕様の変更、利用制限の影響を受けやすく、表示や収益化の自由度が限られる場合があります。さらに、プラットフォームの方針次第では予告なくサービス停止やアカウント閉鎖となるリスクもあります。
副業で安定した土台を作るなら、所有と管理の主導権を押さえられる有料ブログが選びやすい選択肢です。
2.無料ブログのデメリット
規約変更・アカウント停止・突然の閉鎖リスク
-
プラットフォームの規約や仕様変更で、広告掲載やカスタマイズに制限が入ることがある。
-
コンテンツの取り扱いは運営の方針・審査に左右され、予告なく停止や閉鎖となる可能性もゼロではない。
-
対策:重要記事のバックアップ
独自ドメインを取得していれば、サーバーが存続する限りブログを維持できますが、無料ブログでは運営会社の一存で閉鎖される危険があります。
カスタマイズの自由度が狭い
-
テーマ編集、広告の位置・形式、内部リンク導線、目次・構造化データなどが自由に調整できない場合が多い。
-
AdSense/アフィリエイトの配置検証(A/Bテスト)や、クリック計測の実装が難しいことがある。
ブログで収益を得るためには、読者にとって快適なサイト作りが必要ですが、無料ブログではその自由度が限られてしまいます。
SEO(検索エンジン最適化)で不利
無料ブログは、基本的にサブドメイン(例:yourblog.example.com)の形を取ります。
この場合、検索エンジンは独自ドメインよりも低く評価するため、上位表示が難しくなります。
また、被リンク(他サイトからのリンク)が独自ドメインの方が有利であり、SEOの観点からも有料ブログの方が優れています。
ドメインとサーバの関係性
まずは、ドメインとサーバの関係性がイメージできないと用語が分かりにくいと思います。
独自ドメインとサーバは以下のような土地と家のイメージをすると、イメージしやすくなると思います。
個人的には、以下のように覚えることで理解できました。
-
独自ドメイン … 住所(表札つきの番地)
例:example.comは「〇〇市△△町1-2-3」 -
レンタルサーバー … 土地(建物を建てる場所)
例:エックスサーバー、ConoHa WING などの区画 -
DNS/ネームサーバー … 地図&住所録(住所→土地の案内板)
「この住所の家はあの土地にありますよ」と教える役 -
WordPress … 家(建物)
テーマ=内装、プラグイン=設備、記事=家具 -
SSL(https) … 玄関の鍵と警備システム
通信を暗号化=安全に出入りできる -
サブドメイン … 同じ敷地の別棟/マンションの部屋番号
shop.example.comは同住所の別の建物 -
サブディレクトリ … 家の中の部屋
example.com/blog/は同じ家の一室 -
CDN … 高速道路網
離れた場所からでも速くたどり着ける -
301リダイレクト … 転居届
「新しい住所はこちらへ」と正しく案内
なぜ両方が必要?
-
住所(ドメイン)だけだと、手紙は届くけど更地。
-
土地(サーバー)だけだと、建物があっても住所が未登録で誰も来られない。
→ 住所を地図(DNS)に登録して、土地に家(WordPress)を建てると、初めて人がたどり着けます。
実際の手順(家づくりの流れに置き換え)
-
住所を取る(独自ドメイン取得)
-
区画を借りる(レンタルサーバー契約)
-
地図に登録する(ネームサーバー/DNS設定)
-
建てる(WordPressをインストール)
-
内装と設備(テーマ・プラグイン)
-
鍵をつける(SSLを有効化)
-
表札と案内板(運営者情報・サイトマップ・お問い合わせ)
たとえで分かるトラブル回避
-
住所を変える(ドメイン変更)=引っ越し:転居届(301リダイレクト)を出さないと迷子が出る
-
土地を変える(サーバー移転)=同住所で建て替え:DNSで土地の向き先を変え、バックアップで家財を運ぶ
-
鍵なし(SSLなし)=施錠してない家:安全面で不安、AdSenseや読者の信頼にも響く
今日やる3つ(初心者向け)
-
ドメイン=住所を決める(短く覚えやすい)
-
サーバー=土地を契約(無料SSL&自動バックアップあり)
-
DNS=地図登録を済ませる(ネームサーバー設定)
4.有料ブログ(独自ドメイン+サーバー)のメリット
所有とコントロール:自分の資産として運営できる
独自ドメインとレンタルサーバーを使うと、ブログのURLやデータを自分で管理できます。
-
将来的なブログの引っ越し(サーバー移転)でもURLを継続しやすい
-
バックアップや復元、広告の設置方針を自分で決められる
-
プラットフォームの仕様変更の影響を受けにくく、長期運用の土台を作りやすい
※ただし、各サービスの利用規約や法令の遵守は必要です。
SEOの土台を整えやすい(上位を保証するものではありません)
検索順位はコンテンツ品質やサイト構造など複合要因で決まりますが、独自ドメイン配下だと最適化の自由度が広がります。
-
サイト構造(カテゴリ/パンくず/内部リンク)を設計しやすい
-
表示速度(Core Web Vitals)や画像最適化、不要スクリプト削減など技術面を調整しやすい
-
構造化データ(Article/FAQ など)や
canonicalの設定が柔軟結果として、評価の蓄積と改善のPDCAを回しやすくなります。
自由なカスタマイズで体験と収益導線を改善できる
有料ブログなら、デザインやレイアウト、導線設計を自由に調整可能。
-
広告の配置(AdSense/アフィリエイト)の位置・数・形式を検証
- 表示速度を最適化し、離脱率を下げられる可能性がある
-
目次・関連記事・CTAで回遊性を高め、離脱を抑える
-
プラグインでキャッシュ、画像圧縮、セキュリティ、目次、スキーマなどを拡張
これらにより、読者体験(UX)と収益設計の両方を改善しやすくなります。
5.有料ブログの始め方(4ステップ)
ステップ1:独自ドメインを取得する
独自ドメインを取得することで、ブログの信頼性が高まり、SEOでも有利になります。
-
ドメイン名を決める:
-
短く覚えやすい/テーマと関連/英数字のみ/ハイフン最小
-
迷ったら
.comor.net。日本向けが中心なら.jpも候補
-
-
取得サービスで購入:お名前.com/ムームードメイン/Xserverドメイン など
ステップ2:レンタルサーバーを契約する
レンタルサーバーの選定は色々な観点が必要となりますが、以下の観点が個人的には大切と思います。
-
表示の速さ:ページがサクサク開くか(=読者の離脱を防ぎやすい)
-
止まりにくさ:安定して動くか(稼働率の高さ)
-
自動バックアップ:毎日自動で保存してくれるか(復元が簡単か)
-
無料SSL:URLが「https」になる安全対策が無料で使えるか
※SSL=通信を暗号化する仕組み -
サポートの質:困ったときに質問しやすいか
候補例:エックスサーバー/ConoHa WING/ロリポップ(ハイスピード以上)
どれもWordPressをワンクリックで入れられて、初心者向けです。
ステップ3:WordPressをインストールする
-
サーバーの管理画面にある「WordPress簡単インストール」を実行
※各レンタルサーバーには「WordPress簡単インストール」等の機能がありますが、名称や手順はサービスによって異なります。
ご利用のサーバー公式マニュアルを確認し、案内に沿ってWordPressをセットアップしてください。
-
失念防止のため、インストール直後にログインURL・ID/パスの控えとバックアップ設定まで済ませておくと安心です。※ログインURL、ID/パスを忘れるとログインできなくなるため、忘れないようにする工夫をおすすめします。
最初にやる安全対策
-
管理ユーザー名は**“admin”以外**にする
-
ログインURLを変更(プラグインでOK)
-
二段階認証を入れる(Google Authenticator など)
-
コメントは承認制にする
-
自動バックアップの保存数と復元方法を一度確認
※あとで慌てないよう手順をメモしておく
アクセスの計測を入れる(伸ばすには測るが基本)
-
GA4(Googleアナリティクス)を設置(アクセス解析)
-
Search Consoleに登録 → サイトマップを送信(Googleにサイトを正しく知らせる)
-
エラーが出ていないかカバレッジを確認(Search Consoleの画面)
基本設定(SEOの土台)
-
パーマリンクを「投稿名」に(
/%postname%/) -
サイトタイトルとキャッチフレーズに、狙うテーマの言葉を自然に入れる
-
画像は長辺1200px目安にリサイズし、圧縮してからアップ(軽い=速い)
用語ちょい解説
-
SSL:URLを「https」にして安全にする仕組み
-
DNS/ネームサーバー:ドメインをサーバーに結びつける住所録
-
PHP:WordPressが動くための基盤の言語。新しいほど速く安全
-
GA4:アクセス解析ツール
-
Search Console:Googleにサイトの状態を伝える管理ツール
ステップ4:テーマ・プラグインを導入する
ブログのデザインや機能を向上させるために、デフォルトの設定ではなく、WordPressのテーマやプラグインを導入しましょう。
テーマ(例)
-
無料:Cocoon(機能が充実・日本語ドキュメント豊富)
-
有料:SWELL(編集しやすい・速度/デザイン両立)
基本プラグインの例(入れすぎ注意)
-
速度:キャッシュ/画像圧縮(WebP)/遅延読み込み
-
SEO補助:メタ/OGP設定・構造化データサポート
-
セキュリティ:WAF補助・ログイン保護・スパム対策
-
目次:自動目次生成(H2/H3)
-
バックアップ:自動バックアップ(外部保存も検討)


コメント